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税務・会計支援代理店とは?仕組み・報酬・始め方を解説

個人事業主・フリーランスの増加と、中小企業の記帳・税務コスト削減ニーズから、税務・会計支援サービスへの需要が高まっています。「税理士を探したい」「記帳代行をお願いしたい」という経営者・個人事業主のニーズに応えながら収益を得るのが、税務・会計支援代理店です。

税務・会計支援代理店は、税理士・会計事務所・記帳代行サービス・会計ソフトを個人事業主・中小企業に紹介・取り次ぎして報酬を受け取るビジネスです。この記事では、税務・会計支援代理店の仕組み・報酬・始め方を解説します。


税務・会計支援代理店とは?

税務・会計支援代理店とは、確定申告・記帳代行・税務顧問・会計ソフト導入などを必要とする個人事業主・中小企業に対して、税理士・会計事務所・記帳代行サービス・会計ソフトを紹介・仲介して報酬を受け取る事業者です。

「税理士紹介代理店」「会計サービス仲介業」「記帳代行紹介パートナー」などとも呼ばれます。

税務・会計支援代理店が扱うサービスの種類

税理士・会計事務所の紹介:確定申告・法人税申告・税務顧問を依頼したい個人事業主・中小企業に、適切な税理士・会計事務所を紹介して紹介料を受け取ります。

記帳代行サービスの仲介:帳簿の記帳・経費精算・月次試算表の作成を専門業者に依頼したい事業者に記帳代行サービスを紹介します。

会計ソフト・クラウド会計の代理販売:freee・弥生・マネーフォワードクラウドなどのクラウド会計ソフトを個人事業主・中小企業に販売します。各社が代理店・販売パートナープログラムを持っています。

給与計算・社会保険手続き支援の紹介:給与計算代行・社会保険手続きを担う社会保険労務士・専門業者を企業に紹介します。

補助金・助成金申請支援の紹介:ものづくり補助金・IT導入補助金・小規模事業者持続化補助金などの申請を支援する専門家・業者を紹介します。

市場の現状

国内の税理士は約8万人(日本税理士会連合会)おり、個人事業主・法人を合わせた税務顧問のニーズは継続的にあります。2023年のインボイス制度導入・2024年からの電子帳簿保存法強化により、「税務・会計の専門家に相談したい」という事業者が増加しています。


税務・会計支援代理店の仕組みと報酬

税務・会計支援代理店の報酬は、紹介するサービスの種類と規模によって異なります。

税理士・会計事務所の紹介料

顧問契約の規模月額顧問料目安紹介料(初月〜3か月分相当)
個人事業主月1〜3万円初月〜3か月分(1〜9万円)
中小法人(年商1億円未満)月2〜8万円初月〜3か月分(2〜24万円)
中規模法人(年商1億〜5億円)月5〜20万円初月〜3か月分(5〜60万円)

紹介料の条件は紹介サービス・各税理士・会計事務所によって異なります。継続的な紹介関係を構築すると月次の紹介収益が安定します。

記帳代行サービスの紹介料

事業規模月額費用目安紹介料(初月または月額の10〜30%)
個人事業主・小規模法人月3,000〜1万5,000円300〜4,500円
中小法人(仕訳200〜400件/月)月1〜3万円1,000〜9,000円/月継続
中規模法人(仕訳400件以上/月)月3〜8万円3,000〜2.4万円/月継続

会計ソフト(クラウド会計)の販売代理

ソフト月額費用目安代理店への報酬
freee会計(スターター)月1,480円〜月額の10〜30%(継続)
マネーフォワードクラウド会計月2,980円〜月額の10〜30%(継続)
弥生会計(クラウド版)月2,200円〜初回または月額継続報酬

クラウド会計ソフトは月次サブスクリプションのため、紹介した顧客数が増えるほどストック収益が積み上がります。

副業としての収入シミュレーション

活動内容月収目安
税理士紹介 月3件(平均5万円)15万円
会計ソフト販売 月20件(平均500円/月)1万円/月(ストック、累積で増加)
記帳代行紹介 月5件(平均2,000円/月)1万円/月(ストック)
組み合わせ10〜20万円

税務・会計支援代理店は儲かるのか

インボイス制度・電子帳簿保存法・法改正のたびに「税務・会計の専門家に相談したい」というニーズが高まります。特に独立・開業して間もない個人事業主・スタートアップは「税理士に頼むべきか、会計ソフトで自分でやるか」という判断を求めており、コーディネーターの役割に価値があります。

クラウド会計ソフトの浸透でニーズが変化

freee・マネーフォワードクラウドの普及により「自分で会計ソフトを使いながら、わからないところだけ税理士に確認したい」という事業者が増えています。「会計ソフト導入支援+税理士紹介」のセット提案は現代の事業者ニーズに合致しています。

注意点

税理士法への厳格な配慮が必要:税務相談・税務申告の代行は税理士法に基づき、税理士資格を持つ者のみが行えます。代理店として行えるのは「税理士・会計事務所を紹介すること」であり、税務判断・申告書の作成・税額の計算を無資格で行うことは税理士法違反になります。「税理士を紹介する」立場と「税務サービスを提供する」立場を明確に区別することが重要です。

正確な情報提供の責任:「この税理士に頼めば〇〇円節税できます」などの根拠のない断言は避け、正確な情報に基づく紹介に限定することが重要です。


税務・会計支援代理店の始め方

STEP1:扱うサービスを絞る

「税理士紹介」「記帳代行紹介」「クラウド会計ソフト販売」の中から、自分のネットワーク・スキルに合ったモデルを選びます。

  • 税理士紹介から始める:経営者・士業のネットワークがある人に向いている。1件あたりの単価が大きい
  • クラウド会計ソフト販売から始める:個人事業主・フリーランスのネットワークがある人向け。ストック収益が積み上がる
  • 記帳代行紹介と組み合わせる:「まず記帳代行→慣れてきたら自社でソフト→必要なら税理士」という段階的サポートが自然にできる

STEP2:提携先との契約

税理士・会計事務所との提携:地元の税理士・会計事務所に「紹介代理店として協力させてほしい」と打診します。特に起業直後の法人・個人事業主を紹介できる関係を構築することを伝えると受け入れられやすいです。

クラウド会計ソフトの代理店登録:freee・マネーフォワードクラウド・弥生の公式サイトから、パートナー・代理店プログラムに申し込みます。各社が無料または低コストで参加できるパートナープログラムを提供しています。

STEP3:個人事業主・中小企業へのアプローチ

開業・起業コミュニティへの参加:創業間もない個人事業主・スタートアップ向けのセミナー・コミュニティには「税務・会計をどうするか」という課題を持つ人が集まります。

フリーランス・副業コミュニティでの発信:SNS・オンラインコミュニティで「確定申告のやり方」「クラウド会計の選び方」「税理士に頼むタイミング」などの情報を発信すると、相談が自然に集まります。

STEP4:会計ソフト導入サポートを入り口にする

クラウド会計ソフトの導入支援は「登録・設定を手伝ってほしい」というニーズが強く、入り口として入りやすいです。ソフトの初期設定・使い方レクチャーをセットにして、必要に応じて税理士を紹介するという流れを作ります。


向いている人・向いていない人

向いている人

会計・経理の実務経験がある人
経理担当経験・簿記資格・会計事務所勤務経験がある人は、事業者の税務・会計の課題を理解したうえで、適切な専門家やソフトを提案できます。

個人事業主・フリーランスのネットワークがある人
独立間もない個人事業主・フリーランスが多い職業コミュニティ(デザイナー・エンジニア・士業・コンサルタント等)に関わっている人は、税務・会計ニーズを持つ人と自然に接点があります。

クラウドサービスの活用・説明が得意な人
freee・マネーフォワードクラウドなどの会計ソフトを使い慣れている人は、「このソフトで経理が楽になります」という体験談を交えた紹介が自然にできます。

向いていない人

税務・会計に対する関心が薄い人
税務・会計の領域では法改正・制度変更が定期的にあります。継続的な情報収集への意欲がない人には難しい分野です。また「税理士のふり」をして税務判断を行うリスクがあるため、自分のできる範囲を理解する意識が必要です。


よくある質問

税理士法の観点で、紹介代理店として何ができて何ができませんか?

できること:税理士・会計事務所を顧客に紹介すること・クラウド会計ソフトの販売・設定サポート・記帳代行業者への取次。できないこと:税務相談・税額の計算・確定申告書の作成・税務判断(これらは税理士法に基づき税理士のみが行える業務)。「紹介者」「コーディネーター」としての立場を守ることが重要です。

クラウド会計ソフトの代理店になるにはどうすればいいですか?

freee・マネーフォワードクラウド・弥生のいずれも公式ウェブサイトからパートナー・代理店プログラムへの申し込みができます。freeeのパートナープログラム・マネーフォワードクラウドの会計事務所向けパートナー制度などに申し込み、審査を経て代理店として活動できます。個人でも申し込み可能なプログラムがあります。

税理士を紹介するのに自分自身に経理・税務の知識は必要ですか?

顧客のニーズ(「確定申告だけお願いしたい」「月次顧問が必要」「税務調査に備えたい」など)を正しく把握して、適切な税理士につなぐためには、基本的な税務・会計の知識が役立ちます。簿記3級レベルの知識があると、顧客の課題を正確に把握できます。深い専門知識は不要ですが、基礎知識がある方が信頼を得やすいです。


まとめ

税務・会計支援代理店のポイントを整理します。

  • 役割:税理士・会計事務所・記帳代行サービス・クラウド会計ソフトを個人事業主・中小企業に紹介・販売して報酬を受け取る
  • 報酬:税理士紹介1件で1〜60万円。クラウド会計ソフト販売は月次ストック収益が積み上がる。記帳代行紹介で月次継続報酬
  • 法的注意点:税務相談・申告代行は税理士のみが行える。紹介者としての立場を守ることが最重要
  • 始め方:扱うサービスを絞る→税理士・クラウド会計ソフトと提携→個人事業主・起業コミュニティへのアプローチ
  • 向いている人:会計・経理の実務経験がある人・個人事業主・フリーランスのネットワークがある人

税務・会計支援代理店は、インボイス制度・電子帳簿保存法などの制度変化を追い風に、継続的なニーズが見込める分野です。まずクラウド会計ソフトの導入サポートから始め、顧客が税理士を必要とするタイミングで紹介するという流れを作ってみてください。

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