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不動産仲介・賃貸の代理店とは?仕組み・報酬・始め方を解説

「不動産業で稼ぎたい」「宅建を活かして副業したい」と考えている方に選択肢の一つとして知っておいてほしいのが、不動産代理店・不動産仲介の副業です。

不動産代理店とは、不動産の売買・賃貸の取引を仲介・代理する事業者です。宅地建物取引士(宅建士)の資格が必要になりますが、副業・フリーランスとして参入している人も増えています。この記事では、不動産代理店の仕組み・報酬・始め方を解説します。


不動産代理店とは?

不動産代理店とは、不動産の売買または賃貸借の取引において、売主・貸主の代理として、または仲介者として取引を成立させる事業者です。

「不動産仲介会社」「不動産エージェント」「不動産コンサルタント」などとも呼ばれます。

業務の種類

売買仲介:住宅・マンション・土地などの売買取引を仲介します。1件あたりの報酬が大きく、成功すれば高収入につながります。

賃貸仲介:マンション・アパートの賃貸借契約の仲介を行います。売買より単価は低いですが、件数を積みやすいです。

不動産売却代理:売主から委任を受けて売却活動を代理します。

日本の不動産代理店の特徴

日本の不動産仲介業は、欧米のような「不動産エージェント」文化がまだ発展途上です。海外では個人エージェントが独立して活動するモデルが一般的ですが、日本では大手不動産会社(三井不動産リアルティ・住友不動産販売・東急リバブルなど)が市場を占めています。

ただし近年は「不動産エージェント」として個人が独立・業務委託で活動するモデルが広がりつつあり、レインズ(不動産流通標準情報システム)とオンラインツールを活用した個人エージェントの参入が増えています。


不動産代理店の仕組みと報酬

不動産仲介の報酬は、宅地建物取引業法に基づく「仲介手数料」が基本です。

仲介手数料の上限

宅建業法で定められた仲介手数料の上限は以下のとおりです。

取引の種類手数料上限
売買仲介(売主・買主双方から)成約価格の3%+6万円(税別)×2
賃貸仲介(貸主・借主双方から)家賃1か月分(税別)が上限

たとえば3,000万円の物件の売買仲介を担当した場合、片方の当事者から受け取れる手数料は「3,000万円×3%+6万円=96万円(税別)」です。売主・買主の双方を担当(両手仲介)すれば192万円になります。

副業・業務委託での収入

不動産エージェントとして不動産会社と業務委託契約を結んで活動する場合、仲介手数料を会社と分配します。業務委託の場合、エージェントへの分配率は50〜70%程度が一般的です。

成約件数平均手数料(エージェント取り分)月収目安
月1件(2,000万円物件)50万円50万円
月2件(2,000万円物件)50万円100万円
月1件(賃貸)5〜8万円5〜8万円

売買仲介は件数が少なくても1件あたりの収入が大きい一方で、成約まで時間がかかります。賃貸仲介は1件あたりの報酬が低いですが、件数を積みやすいです。


不動産代理店は儲かるのか

国内の不動産市場は、マンション価格高騰・人口移動・相続物件の増加などの要因から取引は一定量続いています。不動産エージェントとして独立するモデルは、欧米と比べて日本ではまだ少なく、差別化のチャンスがある領域です。

副業として難しい点

不動産仲介を副業として行う場合、以下の制約があります。

  1. 宅建士資格が必要:取引に際して宅地建物取引士として記名・押印が必要な業務があります
  2. 宅建業の免許が必要:不動産仲介を業として行うには宅建業免許(都道府県または国土交通大臣)が必要です
  3. 会社に属して活動する形が現実的:個人で宅建業免許を取得することは可能ですが、事務所要件・専任の宅建士の設置が必要です

そのため副業での参入は、既存の不動産会社・不動産エージェント会社と業務委託・紹介契約を結んで活動するモデルが現実的です。

紹介型・コンサルティング型も選択肢

宅建業免許が不要な形で不動産ビジネスに関わる方法として、不動産会社への「顧客紹介業」があります。物件を売りたい・買いたい人を不動産会社に紹介し、成約後の紹介料を受け取るモデルです(紹介料の水準は会社によって異なります)。


不動産代理店の始め方

STEP1:宅建士資格を取得する

不動産仲介業に本格的に関わるためには、宅地建物取引士(宅建士)の資格取得が最初のステップです。宅建試験は毎年10月に実施され、合格率は15〜17%程度です。学習期間は初学者で300〜400時間程度が目安です。

STEP2:不動産会社または不動産エージェント会社と業務委託契約を結ぶ

副業・フリーランスとして活動するには、宅建業免許を持つ会社と業務委託契約を結ぶ方法が現実的です。近年は「不動産エージェント」として個人の業務委託を募集している会社が増えています(ホームワン・R.E.agent・カーサビアンカなど)。

STEP3:得意な市場・顧客層を決める

売買仲介に特化するか、賃貸仲介に特化するかを決めます。また「地域特化(地元密着)」か「顧客層特化(投資家・相続案件・外国人顧客)」かを決めることで、専門性が生まれます。

STEP4:集客・人脈を作る

不動産エージェントとして活動する場合、顧客紹介が重要な集客源になります。司法書士・税理士・ファイナンシャルプランナーとの連携・相続専門家とのネットワーク構築が、案件獲得につながります。


向いている人・向いていない人

向いている人

宅建士資格を持っている人
すでに宅建士資格を持っている人は、不動産エージェントとしての参入ハードルが大幅に下がります。資格を活かして副収入を作りたい人に向いています。

地元の人脈・不動産市場を知っている人
地域の不動産市場・価格動向を知っている人は、顧客への的確な提案ができます。地元に人脈がある人は、物件の売買情報が入りやすいです。

交渉・調整が得意な人
不動産取引は売主・買主・金融機関・司法書士など多くの関係者が絡む複雑な案件です。調整力・交渉力が高い人が成果を出しやすいです。

向いていない人

資格取得の時間を割けない人
宅建士資格の取得に300〜400時間の学習が必要です。学習時間を確保できない状況では参入が難しいです。


よくある質問

宅建士がいないと不動産代理店はできませんか?

宅建業として不動産仲介を行うには宅建業免許と専任の宅建士が必要です。ただし、不動産会社への「顧客紹介」に徹するモデルであれば、宅建士資格なしでも活動できます。この場合は宅建業法上の「仲介行為」を行わない範囲に限定されます。

副業で不動産エージェント会社と業務委託契約を結べますか?

結べます。近年は副業・パラレルキャリアとして不動産エージェントを募集している会社が増えています。ただし、勤務先の副業規制がない場合に限ります。

不動産投資と不動産代理店は別のビジネスですか?

別です。不動産代理店(仲介業)は他者の不動産取引を支援して仲介手数料を得るビジネスです。不動産投資は自ら物件を保有・運用して家賃収入・売却益を得るビジネスです。両者は異なるモデルですが、不動産市場への知識は共通しています。


まとめ

不動産代理店のポイントを整理します。

  • 役割:不動産の売買・賃貸仲介を担い、仲介手数料を報酬として受け取る
  • 報酬:売買仲介は1件で数十〜百万円超のコミッション。賃貸は家賃1か月分
  • 始め方:宅建士資格取得→不動産エージェント会社と業務委託契約→得意な市場・顧客層を決める
  • 向いている人:宅建士資格を持っている人・地元の人脈がある人・交渉・調整が得意な人

不動産代理店は単価が高く成功した際のリターンが大きいビジネスです。まず宅建士資格の取得と不動産エージェント会社との業務委託契約から始めてみてください。

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